事業内容
弊社はフローティングLNGソリューション(FLNG Solution)を使用し、海洋ストランデッドガス田の商業化を実現するガス田デベロッパーです。
FLNG Solutionとは、特定の鉱区に合わせて設計する通常のガス田開発と異なり、複数の鉱区の開発に対応できるように汎用性を考慮した海洋ガス田開発コンセプトです。
FLNG SolutionのLNG年間生産能力は約150万トンです。ガス田開発コンセプトとFID(最終投資意思決定)を促す主要契約をパッケージ化し、複数のストランデッドガス田の商業化に対応します。
FLNG Solutionの開発は豪州連邦政府から2018年3月に国家「Major Project」に認定されました(Link)。
FLNG Solutionの開発は提携先である九州電力、商船三井、及び世界を代表する石油ガス生産設備の設計施工・リース・オペレーション&メンテナンス各社(TechnipFMC、SBMオフショア及びAdd Energy)と共に実施しています。
事業機会
なぜLNG?
LNGの長期的需要は増加傾向にあり、2025年頃には需給逼迫が生じることが予想されています。更には2040年におけるLNGの世界的需要はアジアにおけるLNG需要増加等により約700百万トン/年になることが予想されており、これは2019年における同需要約359百万トン/年に対しほぼ2倍に相当します 。
トランスボーダーズエナジーはFLNG Solutionを用いることで世界に点在するストランデッドガス田を商業化させることで新たなLNG供給源を創出致します。
何故ストランデッドガス田?
世界には0.5~5 TCFの海洋ストランデッドガス田が約240あり、計約 325 TCFの可採埋蔵量と米3,250億ドル(32.5兆円)の潜在価値*に相当します。
内 オーストラリアには海洋ストランデッドガス田が約40あり、計約 65 TCF(オーストラリア全土の可採埋蔵量の約25%)の可採埋蔵量と米650億ドル(6.5兆円)の潜在価値*に相当します。
これらストランデッドガス田の権益保持者は以下の主な理由により未だ同ガス田の商業化に至っていません。
同ガス田の可採埋蔵量が他保有ガス田と比べ小規模
同ガス田の立地が陸から遠方
同ガス田を商業化させる術がない
*潜在価値 = 可採埋蔵量(TCF)x 1 MCFあたり米 1ドル。これはオーストラリア市場で過去売買された「FID Ready」ガス田の売買取引価格の事例(1 MCFあたり米 0.8ドルから1.6ドル)に基づく。
弊社FLNG Solutionの特徴
弊社は今までのLNGプロジェクトの開発ストラクチャーを変えFLNG プロバイダー*にFLNG傭船・リースの事業機会を提供し、総括原価方式に基づきLNGを供出することで、競争優位性のある新たなLNG供出モデルを実現します。
他LNGプロジェクトとの具体的な違いは以下の通りです。
LNGの原料となる生ガスを総括原価方式に基づく価格で購入する機会をLNG買主に提供し、競争力のあるLNG調達を実現します。
生ガス前処理設備及びガス液化設備はガス田権益保持者ではなくFLNG プロバイダー*が所有します。(FLNGの設備投資もFLNG プロバイダー*が負担し、それをリース形式で回収します。)
LNG買主は総括原価方式に基づく価格透明性の高いLNGを確保できます。
LNGは全量仕向地自由です。
LNG買主はFLNG プロバイダー*への投資機会を通じてFLNG傭船・リース事業にも参画出来ます。(また案件によってはガス田の一部取得も可能です。)
*FLNG プロバイダーとは、弊社及び提携先であるSBMオフショアや九州電力、商船三井ほか関係各社との間でFLNG保有及び運営のために組成する特別目的会社のことです。